拍手のお礼で使ってたミニ話

『究極の質問』



    

〜ジオ編〜




目の前の湖であなたの側近であるクルスと宰相が溺れています。
あらゆる条件をしてどちらか1人しか救えないとするならば、あなたはどちらを助けますか?


「溺れている…?」


生命の危機に晒されている、と考えてください。




「…自力で上がってこい。」




「承知しました。」
「御意。」
え、即答。いいの?
「陛下を煩わせる臣下など笑止!」
「当然のご判断です。」


…だそうです。





    

〜クルス編〜




目の前の湖であなたの主ジオと妹のティリアが溺れています。
あらゆる条件をしてどちらか1人しか救えないとするならば、あなたはどちらを助けますか?


「ジオラルド様が溺れる?」
うわ、そんな冷たい瞳を向けないでください。
例えです、生命の危機に晒されている、ということで!




「生命の危機ですか…そうなる前に阻止しますよ。」




え、えっとー?
「それが私の役目でもある。」
あの、えーティリアが…
「わかりませんか。そんなことにはさせないと言っているのです。」


(笑顔が怖いのでこれ以上突っ込めません。)





    

〜リュート編〜




目の前の湖であなたの主ジオとセリナが溺れています。
あらゆる条件をしてどちらか1人しか救えないとするならば、あなたはどちらを助けますか?


「セリナ様です。」


おや、即決ですね。理由は?


「迷いこそ命取り。即断は当然です。」
あ、いえ。そっちの理由じゃなくて、選んだ理由を…
「セリナ様は護衛対象です。」
あぁ、ですよねー。
「それに、そもそも陛下に助けは必要ないかと。」
なぜ、そう思うんですか?


「水の精霊が、陛下に害を成すことなどないからです。」(きっぱり)


そ、そうすか…。
なんかすみませんでした。 ※まっすぐさが眩しかったです





    

〜アエラ編〜




目の前の湖であなたの主セリナと…えー母親が溺れています。
あらゆる条件をしてどちらか1人しか救えないとするならば、あなたはどちらを助けますか?


「え、え、えぇーーーー!!そ、そんなことっ選べませんっ!!」


では、2人とも見捨てるということになりますが?
「そ、んなつもりでは!!だいたい、わたし泳げないんです!!」


・・・。


「さ、3人目の溺れる人になると思うんですっ!!」


えっと、ちょっと質問を別のに変えましょうかー。
迷宮の右か左か、青いコード赤いコード…あぁ!


今日のセリナへのデザートです。
チョコレートケーキ、チーズスフレさぁどっち!!


「はうぁ!なんて究極…!昨日のフルーツケーキをはずしてくるなんて!!」


※趣旨からズレました





    

〜ティリア編〜




目の前の湖であなたの侍女カナンとリルが溺れています。
あらゆる条件をしてどちらか1人しか救えないとするならば、あなたはどちらを助けますか?


「あらゆる条件というのが曖昧ですわ…魔法が使えるならどちらも助けられますけど。」


魔法の力を使って助けるのに、1人を選ばなければならないとすれば?
「1人を選ぶという選択はありません。その状況でわたくしが魔法を使うということは、2人を助けるということです。」
むむ?
「わたくしの精霊は、時にわたくしの手に余るのですよ。彼の力を借りられるのなら、どんな状況であろうと2人を助けられます。」
では、魔法が使えないとしたら。
「その状況で、わたくし1人の力で…ですか。」
そうですね、例えば1つしかない浮き輪をどちらに投げるか。
「…。」


「心配いりませんわ、ティリア様。」
「はい、ティリア様が投げてさえくださるなら、カナンと協力して岸まで辿り着いてみせます。」
「そうです、必ず。」


「カナン、リル!頼もしい侍女を持てて、嬉しく思うわ。」


あ、あれ?この質問、溺れてる側の協力ってありですか?!





    

〜セリナ編〜




目の前の湖でティリアとアエラが溺れています。
あらゆる条件をしてどちらか1人しか救えないとするならば、あなたはどちらを助けますか?


「あらゆる条件を…ということは、救命のための道具も1人分ということ?」


はい、そう仮定してください。


「すぐに人を呼びます。ライフセーバーの資格なんか持っていないし…闇雲に飛び込んだだけじゃ2次被害を引き起こすわ!その状況で、3人しかいないということはないと思うの、必ず護衛の者が付いて来てるはずだし。」
あの、別に湖に遊びに出かけたとか、そういう設定では…
「だいたい『どちらを』なんて、選んでいる場合じゃないでしょう?!どちらも助けるに決まってるわ!!」
えぇ、だから先にどちらを…
「あの。」
はい?
「なんていうか……私、仮にの話でも、そういうの良くないと思うの。」




この後、セリナにじわじわ怒られました。
(意外に現実的でしっかり者)





    

〜ラシャク編〜




目の前の湖でセリナとティリアが溺れています。
あらゆる条件をしてどちらか1人しか救えないとするならば、あなたはどちらを助けますか?


「ジィィーザスッッ!!!!なんて惨いことを聞くんだっ!!どちらかだって!?麗しい2輪の花を失うことなど、耐えられるわけがないだろう?!」


「あぁ!!そうか、湖の女神の嫉妬をかったというわけだね?ならば、私がこの身を捧げてでも、彼女たちを護ろうではないか!」


ちょ、話の方向が違…ッ


「あぁ、何も言わないでくれ!2人のためなら、この命を投げ出しても後悔などしないさ!」


「だから、君も嘆くことはないよっ!」


いや、そうじゃなくてっ


「あぁ、いや。湖の精霊が2人に魅入られたのか!?それならば、剣を取り相手が精霊だとしても戦うだろうとも!!」




・・・。
話になりませんでした。











<蛇足>


拍手お礼・全7種(ランダム表示)で展開してました。


究極の質問。
ちなみに、助ける対象者を変えると
当然のように違う回答になる模様。


ラシャク、対象が男なら見向きもしないハズ…







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